歯周病治療

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Periodontal Disease 痛みがなく、気づかない歯茎の病気

“歯周病”は、歯肉炎と歯周炎に分かれます。歯がなくなるのは歯周炎です。
歯周炎はゆっくり痛みも少なく慢性的に進行します。実はこれが一番やっかいで、重症化する原因にもなっています。
毎日毎日、少しずつ炎症が進行し、時々急発症状を起こしながら、噛みあわせを変化させていきますので、
最終的に歯が揺れ、抜けてしまう病気です。

こんな症状があれば当院にご相談ください

こんな症状でお悩みではありませんか?

  • 硬いものを噛んだり、力を入れたりした際に歯に痛みを感じる
  • 歯のぐらつきを自覚するようになった
  • 朝起床時の口内のネバつきが不快
  • 歯磨き時に歯肉からの出血がある
  • 歯間の隙間が目立つようになった
  • 口臭が気になる、指摘されたことがある

当院は歯周病治療のスペシャリスト

歯周病専門医だからできること

歯周病専門医とは、歯周病の診断・治療手順に精通し、科学的にしっかりと治すトレーニングを受けた歯科医師に与えられる資格です。
そもそも歯周病は一人ひとり病状や原因が異なる疾患です。典型的な多因子疾患であり、喫煙、食生活、肥満といった生活習慣が因子になっていることもあれば、噛み合わせや遺伝的要素が因子になっていることもあります。人の数だけ病状や原因があるので、一般化されたクリーニングだけでは根本的な解決につながらないケースもあります。
大切なのは患者さんごとの病状やリスクといったものを正確に見極め、一人ひとりに適切な治療を行っていくことです。当院ではこのような包括的な歯周病治療を実施し、根本的な解決へと導いていきます。

歯周病認定衛生士だからできること

当院ではクリーニングなどの歯周病治療を行う際、臨床歯周病学会の認定資格を持つ歯科衛生士が対応しています。
認定歯科衛生士は3年以上の臨床経験に加え、症例の書類審査などを通じてその技術が信頼に足るものであると認められた歯科衛生士です。学会を通じて共有される最新の情報にも精通し、歯周病のスペシャリストとして口腔ケアにあたります。
また、当院の歯科衛生士は日本口腔インプラント学会の認定衛生士でもあり、インプラント周囲炎のケアにも対応可能です。通常の歯周病とは異なるアプローチが必要なインプラント周囲炎についても専門的なメインテナンスを行い、ぐらついたり抜け落ちたりしないようしっかりとケアしていきます。

進行した歯周病がもたらす悪影響

最近では「お口の健康は全身の健康の源」と言われ、一般の方々の間でも、お口の健康への関心が高まっています。特に、むし歯や歯周病など歯科領域の症状や治療が身体にも影響を与えることや、逆に身体の変化や症状がお口の中に及ぼす影響について関心が寄せられています。
その中でも、生活習慣病の一つである歯周病が身体に及ぼす影響としては、心臓・循環器疾患や糖尿病といった他の生活習慣病に深く関わっていることが明らかになってきました。
つまり、歯周病を予防し、治療後は適切に管理して再発を未然に防ぐことが、身体全体の健康維持につながることになるのです。

  • 糖尿病

    歯周病は、インスリンの効果を弱め、血糖値のコントロールを困難にします。一方、糖尿病が重症化すると、歯周病のリスクも高まります。両者は密接に関連しているため、歯周病の改善が糖尿病の管理にも良い影響を与える可能性があります。

  • 狭心症・心筋梗塞

    歯周病菌が血管内で血栓を形成し、心臓への血流を妨げることがあります。結果的に、心筋梗塞や狭心症のリスクが高まってしまうのです。

  • 早産・低体重児出産

    妊娠中の歯周病は、早産や低体重児出産のリスクを高めます。これは歯肉の炎症物質が子宮収縮を促進するためです。特に妊娠中は口腔ケアがおろそかになりがちなので、注意しなければなりません。

  • 嚥下性肺炎

    歯周病菌が誤って肺に入ると、肺炎を引き起こすことがあります。特に高齢者や介護が必要な方は要注意です。口腔内を清潔に保つことが、誤嚥性肺炎の予防につながります。

  • 骨粗しょう症

    歯周病は、骨粗しょう症の進行を加速させる可能性があります。これは歯を支える骨の減少と、栄養摂取の低下が原因と考えられています。両疾患の予防・改善には、口腔と全身の健康管理が欠かせません。

  • 関節炎・腎炎

    歯周病菌が引き金となって、関節炎や腎炎などの自己免疫疾患を発症することがあります。口腔内の慢性炎症が、免疫システムの異常を引き起こす可能性が指摘されています。

歯周病の進行度

  1. 第一段階

    歯肉炎

    細菌に含まれる歯周病菌の毒素により炎症が起こり、歯ぐきが赤く腫れている状態です。
    痛みなどの自覚症状はほとんどありません。そのため、多くの方がクリーニングやメインテナンスを怠ってしまい、症状がより悪化してしまうのです。

  2. 第二段階

    軽度歯肉炎

    歯ぐきに軽度の炎症が生じており、歯磨きの際には歯ぐきから出血することもあります。歯と歯ぐきの間に歯周ポケットが形成され、歯垢や歯石が付着しやすくなります。

  3. 第三段階

    中等度歯周炎

    歯を支えている歯槽骨が、歯周病菌によって溶かされ始めています。歯周ポケットも深くなり、さらに汚れが溜まりやすい状態です。口臭が出てきたり、歯がグラグラと動くような感覚を覚えたりすることが増えてきます。

  4. 第四段階

    重度歯周炎

    歯槽骨の半分以上がすでに破壊され、歯を支えること自体が難しくなっています。歯を指で押すとグラグラするのがはっきりとわかったり、歯ぐきからは膿が出たりします。歯が抜け落ちるリスクが高い状態なので、迅速な歯科医院での治療が必要です。

歯周病を治すには

歯周病は多くの要因が関わる、やっかいな病気です。
治療するためには様々な検査を行い、原因の究明と段階を踏んだ治療計画が不可欠です。

歯周病検査による現状確認

ポケット検査
歯周病が進行するにつれ、歯周ポケットは深くなっていきます。歯周ポケットの深さを測り、進行段階を調べます。
レントゲン検査
歯周病が進行するにつれ、歯を支える骨はどんどん溶かされていきます。レントゲン写真により歯の状態、歯を支える骨の検査を行います。
嚙み合わせの検査
嚙み合わせがあわないと、歯に負担がかかり、歯周病にも大きく影響します。
嚙み合わせのバランスを調べます。

治療計画に沿った歯周病治療

  1. 01

    丁寧で正しいブラッシング

    歯磨きは普段の生活の中で行える「むし歯、歯周病の予防方法」になります。
    正しい歯磨きの仕方を覚えて実践する事があなたやお子様の歯を病気から守る事に繋がりますので、患者さんの口腔内に適したブラッシング方法を指導させていただきます。

  2. 02

    スケーリング・ルートプレーニング(歯石除去)

    当院では、歯周病の治療として保険治療で歯垢や歯石を除去するスケーリング・ルートプレーニングを積極的に行っております。 歯周病は、放置すると次第に進行してしまい、ついには歯の喪失の原因になっていきます。歯石は歯磨きで除去できない汚れのため、定期的な除去が必要となります。歯周病の安定期治療は、お口の健康を維持するためには非常に効果的な方法です。

  3. 03

    重度の歯周病に、歯周外科手術

    一般的治療では深い歯周ポケットの中を手さぐりで掃除しないといけないのに対して、歯周外科手術は麻酔をした上で歯ぐきをどけて、汚れ(歯石など)が目に見える状態にして徹底的に掃除する方法です。
    一般的治療に比べて歯石を取ることが確実に出来ますし、深いポケットも浅くすることが可能です。

  4. 04

    健康を維持するためのメインテナンス

    治療をした後、3ヶ月から半年などの一定期間が経ってから再び診察するメインテナンスをおすすめしています。病状の確認はもちろん、ブラッシングの大切さを改めて認識したり、プラークや歯石がたまっている場合には、スケーリング、ルートプレーニングも行います。長期的に見ると、メインテナンスを行なっている人と行なわない人では、歯を失う率に大きな差が出てきます。

    メインテナンス
    (予防歯科)